MainsailOS と OctoPi の比較

前回からの続きです。

前回

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今回は導入した MainsailOS と OctoPi をもう少し比較していきます。

UI

MainsailOS と OctoPi のどちらもインストール後に Web ブラウザを使い OS へアクセスできます。 この時の UI はそれぞれ下画像のようになります。

MainsailOS

MainsailOS スクリーンショット

OctoPi

OctoPi スクリーンショット

UI に関して言えば MainsailOS の方が今風だと思います。 特にダッシュボード画面のみで様々な操作ができることが大きいです。 OctoPi の場合は例えば、プリンタをコントロールする場合は Control タブへ直接命令を送るには Terminal タブへ移動しないと駄目です。 MainsailOS ではこれらが全てダッシュボードで行えます。

少ない操作で 3D プリンタをコントロールできるのは非常に優れていると思います。

使用メモリ

MainsailOS は Raspberry Pi OS Lite に基づいており軽量だと謳われているため、メモリ使用量を比較します。 ただし、メモリ使用量はあくまでも一つの目安です。 使用メモリが多い場合でも軽快な動作で優秀なソフトウェアは多数存在します。

比較は ssh 接続し top コマンドで確認します。 また、比較する使用メモリは 3D プリンタには繋いでいない状態で起動直後のものです。

OS 使用メモリ (MiB)
MainsailOS 86
OctoPi 107

メモリ使用量は MainsailOS の方が OctoPi に比べ 7.5% 少ないです。 負荷が高くなったときの比較は行っていないので一概には言えないですが、MainsailOS の方が軽量と言えます。 ただし、使用感としてはどちらも軽快に動作し、差は感じられなかったです。

機能

MainsailOS

MainsailOS は Klipper ファームウェアを使うことを前提としています。 そのため、やや敷居が高いです。

通常、大体の 3D プリンタは単体でも動かせるファームウェアが入っています。 marlin というファームウェアを使っている場合が多いです。

Klipper ファームウェアは複雑な計算を Raspberry Pi のような外部 PC に頼り、3D プリンタのボードはモータの制御のみを行います。 使うためにはファームウェアの生成から始める必要があります。 初めて 3D プリンタを使う人には少々厳しいです。

また、OctoPi と違い、プラグイン機能はないです。 プラグインをインストールして機能を追加するということはできないです。

ただし、簡単なエディタは内蔵されているため、設定ファイルなどは Web ブラウザを通して編集できます。

OctoPi

OctoPi はファームウェアに関わらず使用することができます。 最も簡単に 3D プリンタの遠隔操作を行いたい場合に第一選択されます。 ただし、Klipper ファームウェアを使う場合はプラグインを追加して、設定を調整する必要があります。

敷居自体は MainsailOS より簡単だと思います。 私の場合、アップデート後に手間が必要になったことはないです。 MainsailOS はアップデート後にスクリプトを実行する場合がありました。

また、プラグイン機能が備わっており、好きな機能を追加することができます。 プラグインの数も豊富で面白い物もたくさんあります。 遊べます。

感想

印刷するという事に関しては MainsailOS の方が操作しやすいと思います。 特にダッシュボードでコントロールが完結するのは楽です。

3D プリンタを使って遊ぶのであれば OctoPi が良いと思います。 特にプラグインを追加して機能を増やせるというのは遊びに最適です。

OS のリソースについては気にしなくて良いと思います。

ただ、個人的には OctoPi の方が好みです。 古臭いとか言われる UI も非常に好みです。

余談

MainsailOS を導入するにあたり、最初はなぜかエラーが連発していました。 原因は部屋に転がっていた粗悪な microSD を使ったことが原因でした。 ちゃんと microSD を買い直してインストールし直すと問題なく起動しています。 使用する microSD カードにも注意しましょう、メーカー製を買うと問題ないと思います。