前回からの続きです。
今回は Artix Linux の初期設定を行っていきます。 Artix Linux は Arch 系の Linux ディストリビュージョンで、init システムに systemd を使用していないことが特徴です。 init システムは iso イメージをダウンロードする際に dinit openrc runit s6 から選択できます。 私は最も標準的である openrc を選択しています。
Arch repositories の追加
はじめに、Artix は独自の公式リポジトリを使用しています。 公式リポジトリだけでも通常は問題ないのですが、アップデートに若干の遅延があったりします。
これは OS を安定動作させるために仕方のないことです。
しかし、セキュリティに関することなど遅れるとあまりよくない事にも遅延が発生する可能性があるため、なんとなく Arch 標準のリポジトリも追加します。
リポジトリの追加方法は公式 wiki に詳しく書いているのでそれに従います。
注意点として、Artix では公式以外のリポジトリはサポートされていないです。 問題があった場合は自分で対処する必要があります。 また、Arch Linux の core リポジトリも使用しないことを推奨しています。 Arch core リポジトリを使用すると systemd に依存する多くのパッケージが破壊されるようです。
リポジトリの追加は /etc/pacma.conf
ファイルに下記内容を追加します。
# 必ず Artix リポジトリより"下"に追加します。 # Arch [extra] Include = /etc/pacman.d/mirrorlist-arch [multilib] Include = /etc/pacman.d/mirrorlist-arch
これだけで、Arch Linux のリポジトリを使用することができます。
AUR を使用できるようにする
次に Arch 系 Linux の大きな特徴である AUR を使用できるようにします。
aur については数年前に書いた個人メモがそのまま使えます。
また、aur の管理を簡単にするために yay という aur ヘルパーもついでに追加します。 これも、過去の記事通りで導入できます。
日本語化
私は OS インストール時は英語で行い、後から日本語化するという方法をよく行います。 理由は始から日本語化すると起動時に豆腐文字になる OS がそれなりにあるからです。
Artix は最初から日本語インストールで大丈夫だったと思いますが、まぁ、いつもの手順で日本語化していきます。
最初に日本語が利用可能かロケールのリストを確認します。
$ locale -a
ja_JP なんちゃらという記述があれば日本語を使用することができます。
次に /etc/locale.gen
というファイル内の ja_JP.UTF-8 行を有効にします。
恐らく、コメントアウトされていると思うので、先頭の "# " を消します。
locale.gen の設定変更が終れば、ロケールを生成します。
$ sudo locale-gen
ロケール生成後に /etc/locale.conf
に LANG=ja_JP.UTF-8
と追加すればロケールの設定は終りです。
再起動などすればシステムが日本語になっているはずです。
日本語入力の追加
初期設定の最後として、日本語を入力できるようにします。
これも以前、manjaro を使うときに書いた記事がそのまま適応できます。
その他
もし、日本語の表示がおかしい場合はフォントの設定を見直します。
初期設定完了
これで Artix Linux の初期設定は終わりです。 日本語で問題なく使用できるようになりました。 後は好きなソフトウェアをインストールして自由に使うことができます。
おわり
Artix Linux の初期設定を終えて快適に使用できるようになりました。
過去使用したどの OS よりも起動が速く、かなり快適に使用することが出来ています。
しばらくはこの PC 環境を使っていきます。