Ender3Proの更なるアップグレード

前回からの続きで、Ender 3 Pro という 3D プリンタを改造して造形物の精度を向上させます。

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改造

早速、改造していきます。

現在の Ender 3 Pro は次のような状態です。

現状

以前はオリジナルのダイレクトエクストルーダを使用していましたが、X 軸のリニア化に伴い、市販の部品にしています。 オリジナル改造品はリニアガイド化するときにポン付け出来なかった為です。 また、写真のエクストルーダはなかなか出来が良いため愛用しています。

次に改造する部品です。

改造部品

写真を取り忘れましたが、この他にデュアル Z 軸用のキットを購入しています。

購入先は全て Aliexpress です。 3D プリンタ関係の部品が充実しており、さらに価格も安いです。

デュアル Z 軸パーツ

Z 軸リニアレール

Y 軸リニアレール

問題点としては基本的に中国の通販なので商品の到着が遅いです。 大体、早いと一週間くらいで着きますが、遅いと数ヶ月単位で届かないです。 私の場合は最大 4 ヶ月待ったことがあります。 コロナで中国が封鎖されている時だったので、仕方ない部分もありました。

そんなこんなで部品を組込んでいきます。 部品の組込は特に難しいこともなく、今付いている部品を外して付け替えるだけです。 リニアガイドの中心を正確に合わせる必要がありますが、定規があればなんとかなります。 最終的には動かして微調整します。

ということで、最終は次のような形になります。

改造完了(正面)

デュアル Z 軸は次のような感じになっています。

改造完了(側面)

改造自体はパーツを取り付けるだけなので大した作業でないです。 二時間くらいあれば調整も含めて終わります。

テスト印刷

さて、改造も終わったのでノズルの高さを調整してテスト印刷を行います。 ノズルの原点高さはベッドから 0.1mm となるようにパラメータ調整を行います。 また、ベッドの平面度も最大差が 0.08mm となるように調整しています。

前回の記事で載せた平面モデルを同じ Gcode で印刷します。

テスト印刷

結果は一目瞭然です。 左が前回の動作不安定な状態で出来たもの、右が今回の改造調整後に出来たものです。 また、動作の安定を確認するために数回同じものを印刷しましたが、同じクオリティで出力できています。

結果

今回の改造は以上です。 テスト印刷の結果も良好で、安定性も問題ないと思っています。

今回の改造を行ったことで、Ender 3 Pro でやりたいことが全て終了しました。 元々安く手に入れた 3D プリンタですが、改造費を全て足すと Prusa Mini が購入できるくらいになっています。 Orijinal Prusa i3 を買うよりは安く収まっています。

Ender 3 Pro に関してはやりきった感があるため、しばらくは現在の状態で運用していきます。

私の部屋では計 3 台の 3D プリンタが元気に動いています。 流石に寝る時はうるさいので止めています。 それでも機械というのはやっぱり良いものです。

余談

デュアル Z 軸パーツであれば日本の Amazon でも取り扱っているようです。