PC電源のメンテナンス

最近、PC の電源から「カラカラ」という異音が発生していました。 ついでに、ファンの動作音もうるさくなっていた為、電源を開けて中身をチェックしようと思います。

現在、使用している電源はそれなりに古くなってきています。 そのため、場合によっては新規購入も視野にいれます。

電源ユニット

私が使用している電源ユニットは ENERMAX PLATIMAX 600W となります。 型番で言うと、EPM600AWT です。 購入してから約 10 年経っていますが、動作自体は非常に安定しています。 高性能な電源ですが、購入当時は円高だったこともあり、安く手に入れた記憶があります。

状態はよくわかりませんが、まだ、Amazon で売っているようです。

動作は安定していますが、電源内部からなにやら異音がします。 なんとなく、分解して中を確認していきます。

分解整備

何はともあれ PC から電源ユニットを取り外します。 電源の取り外しはボルトを緩めるだけで出来ます。

この電源はセミモジュラー式と言い、メインの電源ケーブルが直付けされています。 場合によって ATX 電源ケーブルを外す必要があると考えていましたが、固定されている結束バンドを外して無理やり引き出すと作業できるくらいに出すことができました。

電源の取り外し

次に、ファンとケース枠の一部を取り外し、基板を確認できる所まで分解します。 そこまで分解すると当然、保証対象外となります。 まだ、保証が残っている電源では行わない方が賢明です。

電源基板

基板を確認できる程度まで分解しました。

ざっと確認したところ、コンデンサの膨らみも無く、回路が焼けているような箇所も見当たらなかったです。 基板自体も綺麗だった為、まだまだ使用できると思います。

ところで、異音の正体ですが、インダクタコイルに貼り付けられている板が一枚剥がれていました。 恐らく、この板がファンにあたり発生していたようです。 多分、ノイズ対策用の板だと思いますが、銅板を透明な板で挟んだ物となっています。 本格的な電気回路は詳しくないのでよく使うものかどうかわかりませんが、この手の物はあまり見たことがないです。

剥がれていた板

この板はとりあえず、アロンアルファを使い元々取り付いていたと思われる所に貼り付けておきます。

ついでに、ファンの軸にグリスを補給しておきます。 購入してから一切メンテナンスしていないため、ファンの動作音も若干していた為です。

ファンとモータの分解は無理やり引き抜くタイプでした。

ファンの分解

回転軸にグリスを塗布します。 ここで、真面目な人はファン用のグリスとか使いますが、そんなのは用意するのも面倒なのでホームセンターで売っている万能グリスを使います。 よく見る緑色のジャバラになっているやつです。 (万能グリスって書いているし、万能なのでしょう。)

後は適当に清掃して元に戻していきます。

組立

組立終わると再び PC に突っ込みます。

復元

これで、分解整備の完了です。

動作確認

電源をいれて動作を確認すると、全くの無音となっています。 「カラカラ」という異音も無くなり、ファンの動作音も全く気にならない範囲になっています。

しばらく通常動作をした後、負荷をかけて動作確認しましたが、全く問題ないです。

買ってから 10 年ほど経っていますが、まだまだ現役で使えそうです。 すごいぞ ENERMAX

おわり

電源ユニットから異音が発生した時はそろそろ変え時かと考えていました。 しかし、今の状態であればまだしばらくは使えるように思います。

PC において電源というのは意外と重要なパーツです。 というのも、電源が壊れる時は他の部品 (特にメモリ) を一緒に壊していくことが経験上、多いです。

最近は見なくなりましたが、昔は粗悪な電源がワゴンセールで頻繁に売られていました。 避けた方が無難です。 これらの電源を使い、泣いた友人も何人かいます。

高級な電源を買う必要はないですが、ある程度は信頼のおけるメーカー品を使うことを勧めます。 FSP とか seasonic とか superflower とかを使うと安心できるかもです。