今回はアシェットの "スコープドッグをつくる" について番外編になります。
内容としては、第8号で作ったボディパーツにてプラスチックネジが短かいという問題を解決していきます。 光造形式の 3D プリンタを使用して付属のプラスチックネジより長い物を製作、塗装して交換します。
正直、アシェットのセットは細かい問題が多々あり、ディアゴスティーニと比べると出来が微妙ですね。
概要
第 8 号のボディパーツを組んだ際に付属していたプラスチックネジが短かく、ほとんど掛っていない状態です。 私の感覚では M3 のネジが一山しか掛っていないと思います。
普段、機械系の設計を行っている身として、流石にこれはどうかと思うので直していきます。
具体的には、3D プリンタで付属品と似たようなネジを製作、塗装します。 特に塗装は全く同じ色にするのが難しいのである程度で妥協します。 全部組み上がった後に全ての部品を再塗装するというのも手ですが、これはその時に考えます。
現状
現状は次のようになっています。 ネジが全く掛っていないです。
また、ボディの表面から見るとネジを少しでも掛けようとした為、塗装が剥れています。 この部分はメタル部品に塗装しているだけなので剥れやすいです。
タップ側の寸法に余裕があるのにネジが短かいというのは納得いかないです。 M3 のネジであれば標準のピッチは 0.5mm なので、ネジの長さを 1mm のばすだけで二山の掛りを確保できます。 それなりに値の張る組立て品なのにこのような部分が雑なのはどうかなと思います。
ちなみに、組立て説明書にもネジが短かいから注意的なことは記載されています。 いやちょっと長くしろよ。
補修
まぁ、文句を言っていても仕方ないのでネジを作っていきます。 使用するのは光造形式 3D プリンタと NOVA 3D 社の水洗いメカレジンです。 M3 ネジのような細かい部品は FDM 式で製作することが難しく精度もイマイチとなるので、光造形式でやっていきます。 また、普通のレジンを使うと簡単に割れてしまう可能性が高いので所謂 ABS ライクと言われる靭性のある物を使う方が良いです。
とりあえず、現物より 1.5mm 長いネジを製作しました。 左が製作品、右が付属の標準品です。 標準品を細かく見ると、ネジピッチが 0.5mm じゃないように見えますが、入るからヨシ。
次に塗装ですが、ガイアノーツからスコープドッグ用のカラーが発売されていました。
「大体似たような色やろ」と決め付けていましたが、届いた物を比較するとアシェットの物より明るかったです。 WAVE 系から発売されているプラモデルのスコープドッグ標準色だと思うのですが、少し色みが明るいです。
なので、同じガイアノーツ系の黒を足して色を暗くしていきます。 ガイアノーツの黒は手元に 012 フラットブラックがあったのでこれを使っていきます。 A-01 グリーンは光沢ですが、まぁ、大丈夫やろ。
適当に色調整して標準ネジと比較します。 試し塗しているネジは頭の部分が短かくなってしまった廃棄品を使用しています。
大体いい感じだと思います。 目が良くないので色の比較には全く自身がないですが、こんなものでしょう。
ということで、ネジを取り付け剥げた部分と一緒に塗装をしました。 写真で見ると全くわからなくなりました。 ネジの頭と周辺を筆塗装しています。
実物を見ても言われたらわかるという程度になっています。 なんとなく上手くいっています。奇跡や。
ネジ部の入り込みは次のようになっています。
付属のボルトに合せてネジの部分も塗ろうかと思いましたが、試しに取り付けて見た際に色合いが悪くないと感じたのでそのままにしています。 恐らく、完成した際に見え難い部分でもあるはずなので問題ないと思います。
今回の補修はこれで完了です。
おわり
アシェット "スコープドッグをつくる" のボディ部分を補修しました。
光造形 3D プリンタと NOVA 3D の水洗いメカレジンおよびガイアノーツの塗料を使用しています。
補修は意外と楽しかったりします。
今回使用した主な道具
光造形 3D プリンタは古すぎて Amazon での取扱いが終了しているようです。