今回も3Dプリンタ Ender 3 Pro の改造となります。
3Dプリンタの基板を交換したことにより、サーボモータの動作は静かになりました。
しかし、各冷却ファンの動作音は変化ありません。
特に最もうるさいのは電源ファンの交換を行っていきます。
使うファンはこいつです。
はじめに
電源部を取り外して、標準品の確認をしていきます。
標準搭載されているものは12Vの60mmファンとなります。
12VファンであればPC用のファンがそのまま使えます。今回は「GELID」というメーカーのサイレントファン80mmを使うことにします。
昨今のファン事情ではNOCTUAのファンが人気のようですが、高級品すぎて買うことができません。 また、GELIDのサイレントファンは過去に使ったことがあって、動作も良好だったため選定しています。
あと、ついでに標準電源の中はこうなっています。
カバーの改造
さて、標準で搭載されているファンは60mm、交換しようとしているファンは80mmなため、取付部を改造する必要があります。3Dデータのフリー投稿サイトを眺めていると3Dプリントしたカバーを用いている人が多いですが、個人的に電源部は鉄のカバーを使いたいです。放熱の関係で鉄の方が良いような気がするからです。あくまで気がするだけです。
そういうことで、標準のカバーを改造します。まず、ファンの風が通るように穴の拡大と固定するボルトの通し穴を開ける必要があります。適当に下書きをしてあたりをつけます。
ファン固定用の通し穴は小さなものを予め空けておきました。
下書きが終わって、大丈夫そうであれば切り取っていきます。
私は小型のリューター等を持っていないので、今回はかなり危険な方法でカバーを切り取りました。
非常に危ないやり方をしたので割愛しておきます。鉄を切る場合は正しい工具を正しく使って行いましょう。
切りました。
線に沿って真っ直ぐ空いていないのはフリーハンドでカットしたからです。何か当て物をして、まじめに切ればもう少し真っ直ぐにできたと思いますが、ファンを装着するとどうせ見えなくなるの精神で続けます。
離れたところに空いている大きめの穴は配線を通す用の穴となります。
ファン配線の改造
次にファンの配線に手を加える必要があります。
標準のファンは電源のみの2線式となっており、小型のコネクタを使用しています。
交換するGELIDのファンは回転数を検知する線がある3線式です。コネクタも異なります。
工具箱を探してみましたが、標準ファンと同じコネクタが品切れとなっていました。
仕方がないので、配線を途中から切りハンダ付けする手法をとることにします。
標準ファンと交換ファンの配線を適当なところで切ります。
配線を切ったら、被覆を剥いて、同じ色の配線をハンダ付けします。標準ファンの黄色配線は使わないので適当に処理しておきます。ファンメーカーによって配線の色も違うかもしれません。わからない場合は取説を見てください。
ハンダ付けしました。
ハンダ付けした箇所は剥き出しだと非常に危険なので熱収縮チューブなどで後処理をしておきます。
組立
いろいろな準備が整ったので組み立てていきます。
カバーの裏側からファン固定用のビスを使い固定します。
ぴったり装着できました。コネクタを通す穴も適当に空けたわりに良い感じの位置となっています。
電源本体に取り付けてみます。
プリンタを動作させてみましたが、干渉もなく、音も非常に静かになりすばらしいです。
最後に、回転しているファンに何か物が当たると危ないので、ファンカバーを印刷しました。
それを装着して完成となります。
これは良い改造でした。ファン音が非常に静かになり快適です。印刷中の電源周りの温度も問題なく冷えています。
あとはノズル冷却のファン、フィラメント冷却のファン、基板冷却のファンを静音化すれば寝ているときも印刷できるかもしれません。徐々に交換していきたいと思っています。