少し前に、フィラメントドライヤを購入して早速、色々と活躍させています。 特に梅雨時は湿気が多く、3D プリンタの造形物が乱れやすいです。 さらに、私が住んでいる高知県の山奥では家内の湿度もすごいことになります。 そのような状態であるのに冷房の風が苦手という理由で文明の利器を使っていないです。 要するに、私の部屋は 3D プリンタを使う環境としては最悪です。
今回は、フィラメントドライヤを使う前後で造形物がどれだけ違うか見ていきます。 偶然にも良い例となる造形物ができたので記録に残していきます。
造形物の差
次の写真がフィラメントドライヤを使う前後の造形物です。 左が乾燥前、右が乾燥後になります。
使用しているフィラメントは prusament の PETG となります。
写真で見ると判別し難いかもしれませんが、表面に明確な違いがあります。
乾燥前の造形物は表面がガサガサで手触りもザラザラしています。 滑り止めのローレット加工した物みたいな手触りです。 これは印刷時の熱によりフィラメント内の水分が蒸発した影響だと思われます。 また、印刷中も何かが弾けるようなプチプチという音が頻繁に鳴っています。
乾燥後の造形物は表面が均一に造形されており、ツルツルした手触りです。 見た目も光沢があり、キレイです。 また、印刷中にはファンの回転音しかせず、吸湿したフィラメントのような音は皆無です。
これがフィラメントを乾燥させる効果です。
感想度合い
私が購入した sunlu のフィラメントドライヤは湿度を数値で確認できます。 正確性は不明ですが、折角なので今後のためにある程度の目安となる湿度分類を実験してみます。
大まかな結果は表の通りです。
湿度 | 結果 | 感想 |
---|---|---|
70% 以上 | X | 先に示した写真のような造形物となります |
60% - 69% | X | 同上 |
50% - 59% | X | ある程度キレイですが、もう少しという感じです |
45% - 49% | O | これくらいから造形物として見れる感じです |
40% - 49% | O | 見た目にもキレイに印刷できます |
39% 以下 | - | どれだけ乾燥しても 39% 以下にできなかったです |
所有しているフィラメントドライヤであれば湿度表示 40% 台であれば満足のいく印刷ができます。 造形物を観察した際にも 50% 台と 40% 台で明確な差が確認できます。 私の環境ではこの数値が造形する上で境界となりそうです。
ところで、湿度表示 30% 以下へはどれだけ乾燥しても到達できなかったです。 この点は梅雨時の影響かもしれないので季節をズラして再検証が必要となりそうです。
まとめ
sunlu のドライヤを使っている場合は湿度表示 40% 台までフィラメントを乾燥させましょう。
余談
現在、私が保有している prusament フィラメントは吸湿しやすいように思います。 乾燥させて印刷しても数日でまた吸湿しているようです。
ちなみに、個人的なおすすめで信頼している overture のフィラメントはそのようなことが全くないです。