今回は 3D プリンタの改造として、Prusa Mini+ の無線化を行っていきます。 3D プリンタを無線化するとブラウザから様々な操作を行うことができます。 Prusa シリーズのプリンタは Prusa Link というソフトを利用してリモート接続できます。
前提条件
Prusa Mini+ で Prusa Link を使用する条件はファームウェアのバージョンが 4.4.0 以上であることです。 もし、ファームウェアのバージョンが 4.4.0 以下の場合は公式の github からファームウェアを手に入れてアップグレードする必要があります。
次に wi-fi モジュールが必要です。 サポートされているモジュールは ESP8266 をベースにした ESP-01S か ESP-01 です。 特に理由がなければ ESP-01S を選んでおけば ESP-01 より高性能で安定性も高いです。
wi-fi モジュールを使用しない場合は raspberry pi 等を使って無線化できます。 今回は wifi モジュールを使用するため、この方法は割愛します。
詳しくは公式ドキュメントを参考にすると非常に詳しく、わかりやすく記載されています。
wi-fi モジュールの取り付け
私は wi-fi モジュールとして ESP-01 を用意しました。 選定理由は単純にアマゾンで安かったからです。
wi-fi モジュールを取り付ける場所は緑の四角で囲った部分です。 恐らく、電源スイッチが邪魔だと思います。 電源スイッチを一度取り外して wi-fi モジュールを取り付けます。 モジュールの取り付けが終われば電源スイッチを戻しても干渉しないはずです。
差す向きなどは特に考えなくて良いです。 正しい向きにしか取り付けできないようになっています。
wi-fi モジュールのセットアップ
次に wi-fi モジュールのセットアップを行います。
モジュールのセットアップを行うためには USB ドライブを差す必要があります。
Prusa Mini の LCD から Settings -> Network -> Wi-Fi -> Setup Wi-Fi module と進みます。 進んだ先でセットアップの説明が表示されるので CONTINUE を選択して進んでいきます。 最終的に Updating Wi-Fi という画面になり、モジュールのセットアップを自動で行ってくれます。 Success 的な表示が出れば完了です。
モジュールのセットアップが完了すると USB ドライブに prusaprintersettings.ini という設定ファイルが作成されます。
USB ドライブを取り外し、PC で設定ファイルの編集を行います。 .ini ファイルはテキストファイルなので USB ドライブを PC に差してメモ帳やテキストエディタを使い編集できます。
編集内容は次の通りです。
[wifi]
ssid=(接続する無線ネットワーク名)
key_mgmt=WPA
psk=(wifiのパスワードを入力)
接続する無線ネットワーク名はスマホ等で簡単に確認できます。 パスワードは気合で思い出してください。
最後に Settings -> Network の Interface を Wi-Fi に変更します。
IP アドレスの確認
上記の設定が全て完了すると Settings -> Network の IP にアドレスが表示されるはずです。
PC でブラウザの URL 欄に表示された IP アドレスを打ち込むと Prusa Link に接続できます。 接続後はボップアップに従い、API キーの入力を行います。 表示されている通り、3D プリンタのコントローラで Settings -> Network -> PrusaLink へ進むと API key が表示されています。 ランダムな文字列です。
入力後、無事にログインできると Prusa MINI+ をリモート制御できるようになります。
おわり
今回は Prusa MINI+ で Prusa Link を使えるようにしました。 3D プリンタを遠隔で操作できると何かと便利です。 wi-fi モジュール自体も安価に手に入るのでやってみても良いかもです。
ただし、今回使った wi-fi モジュールが技適を通過しているかは把握していなです。 自己責任でお願いします。