DX 化の波に襲われている雑談

私が勤めている田舎の中小企業にも遂に DX 化の流れが押し寄せてきました。 これは昨今の流行に流された対応だと思います。

しかし、その他の起業同様 DX 化とは名ばかりで数年前の IT 化ブームと似たような対応に留まっています。 やっていること、考えている事は紙の書類を電子データにしただけの対応となっています。 結局、印刷した紙へ手書きで記入し、提出するという根本が全く変わっていないです。

個人的に、データベースという考えがあまり無いのかなと思います。

DX 化を推進する上での弊害

私が思う DX 化を目指す上で弊害となっている考えを書いてみます。

  1. 印刷することを意図した書類作りを行っている。
  2. 社内に Excel のアナログ達人が多すぎる。
  3. セキュリティへの不安と矛盾がある。
  4. コピペに対する嫌悪感がある

特に Excel の達人たちは非常に厄介です。 Excel 一つで全ての仕事を行ってしまいます。 設備の管理や報告書、写真の編集から果ては簡単な機械図面まで Excel で書いてしまいます。 正直、Excel で機械図面を書かれ、渡されたときは絶句しました。 (当然、CAD で書き直しです)

1. 印刷することを前提とした書類作り

DX 化を推進していますが、なぜか書類は印刷することを前提としたレイアウトになっています。

私が勤めている会社では殆ど全ての書類が Excel で作られています。 そして、その全てが印刷することを前提としたレイアウトになっています。 印刷する必要のないものも含めてです。 謎です。

また、記入欄も分かり辛く、初めて見る書類では記入漏れが連発します。 慣れている書類でも油断すると記入漏れが発生します。 せめて、条件で空欄のセルは背景色を変えるなどしてくれれば良いですが、その辺りの気遣いは皆無です。 もしくは記入用の入力シートを用意してくれるとわかりやすいと思います。

2. Excel のアナログな達人が多い

Excel でファイルを作る時、スペースを使って位置調整を絶妙に行う達人が多々います。 特によく見るのは次のようなものです。 アンダーバーの箇所は実際にスペースが入っていることを示しています。

作成日: __________年__________月__________日

この作り方は鬱陶しいです。 スペースを消さずに入力するとセルをハミ出してしまいます。 これは上でも書いている通り、印刷を前提とした書類作りも兼ねています。

そして、機械図面まで Excel で書く達人まで存在します。

3. セキュリティへの不安と矛盾

電子データで書類管理を行おうとすると必ずセキュリティへの不安を煽る人がいます。

しかし、いざ自分たちの行いを見ると、作った書類のデータはサーバーへ入れている状態です。 そして、紙に印刷した物をファイリングしています。 思いっきり、二重管理になっており、どちらが最新かわからなくなっていることが多々あります。 さらに、今現在でもサーバーへデータを入れているので漏洩リスクも変わらないです。 データが消えた時の紛失リスクはあると思いますが、これはバックアップを適切に行うことで減らせるリスクだと思います。

4. コピペへの嫌悪感

書類や報告書、チェックシートなどを電子管理にするとコピペをやたらと心配する人がいます。 なぜか、非常に若い人からも懸念している声を聞いたことがあります。

しかし、私はコピペは可能な限り利用するべきだという立場です。 特にチェックシート等で内容が変わらないのであればコピペして作業時間を減らした方が有用だと思っています。 コピペに対して懸念を持つ人は行っていないことに対してコピーして提出することを言っているのだと思いますが、それはモラルの問題です。 書類の電子化や効率化ということに対して話が変わってしまいます。

DX 化への結論

最終的な姿を想像できていない状態では難しいと考えます。 業務を効率化するためには電子化してどのような管理を行うか、どのような理想を持っているのか考えないと DX 化は失敗すると思います。

最近は DX 化にも振り回され仕事で何をやればよいのかわからなくなっています。